2012年6月8日

私がiPhone 5に期待する5つのこと


※この記事は2011年5月30日に書いたものです。その後、iPhone 4Sが発売されました :)

今年もWWDCの開催が近くなってきた。"the future of iOS and Mac OS X"とあることから、iPhone 5の発表はないのではないかと噂されているが、私が個人的にiPhone 5に期待することをあげてみることにした。
1. CDMA2000/LTE/TD-LTE
iPhoneは既にソフトウェア無線を採用している。Infineon製のSoCの内部にCEVA製のDSPコアをもち、ソフトウェアでベースバンド処理をおこなっている。ベースバンドにさえしてしまえばどんな通信方式でも関係ないということだ。将来RFチップの技術がもっと発展して、1つのモジュールで800MHzから2.6GHzをカバーし、TDD/FDDの切り替えが簡単にできるようになれば、どのキャリアのどの通信方式でも通信できることになる。SoftBank(Wireless City Planning)が2.5GHz帯でTD-LTEをやろうとしているが、マルチバンドRFチップさえあれば、800MHz帯LTEと2.5GHz帯TD-LTEをシームレスに切り替えることが出来る。1.5GHz帯がガラパゴスな周波数であることも関係なくなる。もちろん基板の専有面積も減るから小型軽量化にもつながる。無線のキーテクノロジーはマルチバンドRFチップであることは間違いないし、Appleがそれを採用しないわけがない。実際に、Verizon iPhone 4とiPad 2ではQualcommのMDM6600ベースバンドチップを中心とするチップセットを採用し、マルチモードに対応しつつ2G/3Gの基盤占有面積を大幅に削減させてきた。最近、QualcommがMDM6600の次世代版MDM9625/9225を発表したばかりだが、サンプルの出荷は2011Q4とアナウンスしているから、iPhone 5ではこの次世代版を採用するとは考えにくく、Verizon iPhone 4と同じチップを採用する可能性が高いと私は思う。
2. NFC
これに関して私の言いたいことは、もしも日本におさいふiPhoneがきたら、の記事で書いた。iPhoneとNFCの組み合わせは新たなライフスタイルを提供してくれることは間違いない。私個人の場合は、普段持ち歩く定期のSuicaを減らせるし、新幹線を利用するときもiPhoneでSuicaが使えればスーパーモバトクを利用できる。iPhoneとNFCの組み合わせは、とにかく、最強だ。
3. 電池の大容量化
現在の消費電力のうちわけは大きく分けて、液晶、タッチパネル、2G/3G送信用パワーアンプ、CPU、その他、だろう。これらはかなり低くなっているだろうし、充電回数を減らすには電池を大容量にするしかない。それにはリチウムイオン電池を超える次世代の電池が必要になるだろう。最近は非接触充電技術のニュースがにぎわっているが、私は「充電の煩わしさ」という問題に対する解答は、「コードレスで充電できる」よりも、「充電回数を圧倒的に少なくする」の方が断然、好きだ。最近では、電池に関する特許のニュースでにぎわっているし、Appleが爆発的に使用時間を増やすことのできる電池を開発していることは多いに期待できる。
4. クラウド
アプリも写真も音楽も日々増えるばかりだ。ビデオを撮影すれば1つのファイルであっという間にフラッシュメモリを消費してしまう。iTunes Storeではレンタルビデオサービスが開始され、iPhoneに映画を入れて持ち歩くことも多くなってきた。だから、フラッシュメモリの容量は、数十GBではなく、数百GBは欲しいところだ。半導体技術が日々進歩しているとはいえ、数十GBでもデバイスの値段が高いというのに、手軽に数百GBを手にするのはまだまだ先のことだろう。しかし、私たちの要求は止まらない。その要求に対するAppleの回答は、(MobileMeよりも優れた)クラウド環境、である可能性が高い。2011年のWWDCを前にしてiCloudというキーワードが噂されているが、Appleがもし噂されているようなクラウド環境を私たちに提供してくれるならば、写真、音楽、ビデオなどのデータがオンラインに保存されるようになり、デバイスのフラッシュメモリの容量なんて気にしなくなってしまうかもしれない。
5. OTAアップデート&バックアップ
クラウドに少し関係あるのだが、OSのアップデートやバックアップをするのに毎回パソコンにつなげなければいけないなんてわずらわしすぎる。これは本当に実現してほしい機能だ。

この他にも、TMDやシャープの液晶が採用されてものすごく薄型になる、物理ホームボタンが廃止されるなどなど、iPhoneの期待がこもった噂は絶えないのだが、今回はデザインはそのままに中身だけ大幅に変わってきそうなので、このくらいにしておいた。この中でも4, 5はかなり確率がたかいのではないかと思っている。6月6日から開催のWWDC、たとえどんな発表内容でも私たちを楽しませてくれ(そして日本にいるAppleファンを寝不足にさせてくれ)るのは間違いない。

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