2012年11月22日

藤沢数希氏 (@kazu_fujisawa) の「外資系金融の終わり」の感想

藤沢数希氏 (@kazu_fujisawa)著の「外資系金融の終わり」を読み終わりました。この人は言わずと知れたブログ金融日記を書いている人です。理論物理学からクオンツ、トレーダーに転身されたというキャラで、煽る記事が多くて面白いので元切り込み隊長のやまもといちろう氏にもヲチられているようです。著作に「なぜ投資のプロはサルに負けるのか?」という本もあり、そのうちこの人の本読んでみたいなーと思ってたところ、Twitter上で新著の「外資系金融の終わり」の評判が流れきて、何やら欧州債務危機などにも触れているということで気になって読んでみることにしました。

 

すいません、あなどってましたw 理論物理学出身で博士号を持っているという肩書きはほんとかなーなどと思っていたのですが、本書を読んで「あ、本当だったんだ」と思い直しました。というのは、思った以上にデータが多いということ。物理学出身ということでデータを提示して論理的に説明していくのでとても分かりやすいです。そしてブログでおなじみの煽りがまた面白いです。内容は、自己体験談を元にした金融業界の構造と問題をデータや煽りを織り交ぜてテンポよく解説していきます。

私みたいなへなちょこ兼業トレーダーは実弾でやりあってるオトナの方々に比べたらBB弾を撃っているようなものなんですが、そのオトナ達のことが詳しく書いてあり、セルサイドバイサイドなどの業界の話は大変参考になりました。また、リーマンショックから、私も身をもって体験した欧州債務危機までオトナたちの事情を織り交ぜながら、金融危機が起きた構造をわかりやすくまとめているので、このあたりの相場を振り返るのに最適なうちの一冊。本書を読んで、ぼんやりとしかわからなかったオトナ達の世界が少し見れたのは良かったと思いました。Amazonの書評は煽りが気に食わない人もいるみたいで結構辛口なコメントが多いのですが、私は面白くて一気に読むことができました。

「外資系金融の終わり」を書いているだけあって、外資系金融をやめ藤沢数希氏ご自身でヘッジファンドを立ち上げる準備をしているそうです。なんと奇遇な!私もちょうど転職を考えていたところです。オファーをいただければ、朝から晩まで奴隷のように働きます。なんでも言うことを聞きますからどうかジョブオファーをください、藤沢数希様!

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